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2003年05月29日

星の航海術

ホストは新井先生。ゲストは石川直樹氏。旅先で撮影した写真をスライドで投影しながら石川氏が、それぞれに説明を付けていくという形式は前の時間、ジャーナリズム論と同じであった。しかしながら、この授業で石川氏の話は星の航海術、スター・ナヴィゲーションに重きを置いていた。ジャーナリズム論では陸の冒険、こちらの授業では海上の冒険について語ってくれたことになる。スター・ナヴィゲーションに関しての詳しい説明は、石川直樹氏の公式サイト内のここを参照していただきたい。

 


 
 

この地球を受け継ぐ者へ
氏の著書『この地球を受け継ぐ者へ』

   


 現在、スター・ナヴィゲーションを修得して使いこなせる人間は、二人しかいないのだという。ある人物と、ハワイを拠点としているその人物の弟子である。石川氏は、人間が失った生きる力を取り戻したい、もしくは研ぎ澄ましたい、と考えているそうだ。それゆえに、星の位置に関する知識だけでなく、風や波の音を感じる力などが要求されるこの航海術に惹かれたのだという。彼は、そのことを知ると国立国会図書館などでいろいろと調べ、その人物がいるだろうという島を突き止めた。その後、アポイントメントを取ることなしに、その人物の下に駆けつけ、弟子入りさせてほしいと申し出たという。それから、実際にスター・ナヴィゲーションを使うことができるその人物と実際に航海に出て、それなりに過酷な体験をしたことについても語ってくれた。それにしても、スター・ナヴィゲーションの修得には少なくとも20年かかるというから、石川氏は今後も師匠の下でさまざまな経験と修行を積むことになるのだろう。

 次に学生代表3人による石川氏へのインタビュー。学生インタビューアーは、前もって新井先生から指名されていて、それぞれに取材した上でインタビュー内容を決定する。今回の主な取材源は、石川氏の著書『この地球を受け継ぐ者へ』 と、石川氏の公式ホーム・ページNaokiIshikawa's WEB SITEなどだったようだ。

 石川氏が、雑誌や著書に発表している文章も、公式ホーム・ページに掲載されている文章も、比較的事実や出来事の羅列で淡々としたトーンのものが多いせいか、学生の質問は氏の内面的な感情を聞き出したい、引き出したい、というものが多かったように思う。中には、彼の著書の中で、感情的なものが素直に吐露されたとも思われる文章の一節を具体的にひきあいにだし、氏に直接質問することで、その文章の意味合いを掘り下げようとするような質問もあった。

  学生代表のインタビューが終わった後も、それまではやりとりを聞いていた学生が次々に手を挙げて石川氏に質問した。ほとんどの学生が石川氏の著書を片手にしていて、それぞれ気にかかったり、直接本人に確認してみたい内容を尋ねていたようだった。

 石川氏は、時には「それに関しては、今まで考えたことはないけれど……」と前置きしながらも、誠実に言葉を選びながら学生のインタビューに答えていた。新井先生が、「次が最後の質問」と宣言するまで、学生たちの手が次々と挙がった。学生たちは、石川氏の話に大いに刺激を受けただけでなく、その上直接対話をする機会を得ることができた。彼らにとって、すごく贅沢な時間をになったのではないかと思う。石川氏も、楽しんでくれたのかもしれない。


追記:石川氏が、公式ホームページNaoki Ishikawa's WEB SITEの日記のコーナーに、この授業について簡単に感想を書いてくれているのを後日発見しました。以下、氏の日記から引用します。

一昨日は日大芸術学部にて、ジャーナリズム論の授業にゲストとして呼ばれ、学生の皆さんの前で旅の話をさせてもらった。続いて行われた文芸ゼミの少人数授業では、公開インタビューの形で授業が進められ、学生インタビュアーの方々から今までにない質問をいろいろ受けて、なかなか刺激的な時間だった。授業後に書いてもらったアンケートを読みながら、話してよかったと実感。みんなものすごく好奇心が旺盛で、話しがいがある。  

日時: 2003年05月29日 07:03 | パーマリンク |TOPページへ   ▲画面上へ

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